副業やフリーランスを始めようとすると、かなり高い確率で出てくる言葉があります。
「実績ができたら売ります」
これ、めちゃくちゃ自然な感覚だと思います。
実績がないのに売るのは怖い。
お客様の声がないのに募集するのは不安。
ポートフォリオがないのに依頼してくださいと言うのは、なんだか申し訳ない。
僕もそう思っていました。
でも、ここには少しだけ落とし穴があります。
実績ができたら売る。
では、その実績はどうやってできるのか。
ここで止まってしまうんです。
鶏が先か、卵が先か。
実績が先か、販売が先か。
急に哲学みたいになります。副業初期、問いが重い。笑
今の僕は、こう考えています。
実績ができたら売るのではなく、小さく売ってみるから実績ができる。
今日は、実績ゼロで動けない人に向けて、モニターで実績を作る考え方を書いてみます。
実績がないから売れない、は半分正しい
実績がないと売れにくい。
これは、ある意味その通りです。
誰かにお願いするとき、過去にどんな仕事をしてきたのかは気になります。
どんな成果物を作れるのか。
どんな人を支援してきたのか。
どんな感想をもらっているのか。
判断材料が多いほど、依頼する側は安心できます。
だから、実績が大事なのは間違いありません。
ただ、「実績がないから何も売れない」と考えてしまうと、最初の一歩が消えます。
実績がない。
だから売れない。
売れない。
だから実績ができない。
このループに入ると、ずっと準備だけが続きます。
プロフィールを整える。
SNSを整える。
無料で学ぶ。
ポートフォリオを作ろうとする。
でも、実際のお客さんとはまだ出会っていない。
ここがもったいないんです。
最初から通常価格で大きく売る必要はありません。
でも、実績を作るために、小さく売ってみることはできます。
無料ではなく、少額でもお金をいただく意味
最初は無料モニターでもいいのでは、と思うかもしれません。
もちろん、無料で試すことが悪いわけではありません。
ただ、僕はできれば少額でもお金をいただく経験を作った方がいいと思っています。
理由はシンプルです。
お金をいただくと、見えるものが変わるからです。
無料なら「ちょっと相談に乗った」で終わることもあります。
でも、たとえ5,000円でも10,000円でもお金をいただくと、自分の中で責任感が生まれます。
相手も、少し本気で時間を使ってくれます。
提供内容を言葉にする必要が出てきます。
何を渡すのか。
どこまでやるのか。
どんな状態を目指すのか。
ここを曖昧にできなくなる。
それが大事なんです。
価格をつけると、商品が少しだけ現実になる。
もちろん、最初から高額にしなくていいです。
むしろ最初は、モニター価格でいい。
「まだ検証段階なので、通常より低めの価格で実施します」
この形なら、自分にも相手にも無理が少ないです。
大事なのは、無料でずっと逃げ続けないこと。
少額でも、価値を届けて対価をいただく経験をすることです。
モニターは、実績を作るための小さな実験
モニターという言葉には、かなり助けられると思っています。
完成した商品ではない。
でも、ただの無料相談でもない。
検証しながら提供する、小さな実験です。
たとえば、こんな形です。
副業を始めたいけど商品案が決まらない方向けに、
60分で経験を棚卸しして、最初の商品案を一緒に作るモニターを募集します。
終了後には、
・整理メモ
・商品案のたたき台
・次に声をかける相手の候補
をお渡しします。
モニター価格:10,000円
募集人数:3名
これくらいでいいと思います。
もちろん、内容は人によって変わります。
資料作成が得意なら、
「サービス説明資料のたたき台を作るモニター」
発信整理が得意なら、
「30日分の発信テーマを整理するモニター」
AI活用が得意なら、
「日々の業務にAIを使う流れを一緒に作るモニター」
こんな形でもいい。
ポイントは、提供後に何が残るかを決めることです。
成果物があると、相手も受け取りやすいし、自分も実績として振り返りやすい。
「やってみました」で終わらず、次につながる材料が残ります。
小さく売ると、言葉・価格・対象者が見えてくる
実際に小さく売ってみると、いろんなことが分かります。
まず、言葉が見えてきます。
自分が使った説明に、相手が反応したのか。
どの言葉で「それ困ってます」と言ってくれたのか。
逆に、どこが伝わりにくかったのか。
これは、頭の中だけでは分かりません。
次に、価格が見えてきます。
安すぎたのか。
ちょうどよかったのか。
相手にとって高く感じたのか。
自分の工数に対して続けられる価格なのか。
価格は、気合いだけでは決まりません。
やってみて、時間と価値と相手の反応を見ながら調整していくものです。
そして、対象者も見えてきます。
自分が助けたいと思っていた人と、実際に価値を感じてくれる人がズレることもあります。
最初は会社員向けだと思っていたけど、実はひとり社長の方が困っていた。
資料作成だと思っていたけど、実はその前の言語化で詰まっていた。
AI活用だと思っていたけど、実は業務整理が先だった。
こういう発見が出てきます。
小さく売ることは、売上を作るだけではなく、自分の商品を知るためのリサーチでもある。
だから、最初のモニターは合否判定ではありません。
うまくいったか、失敗したかだけで見るものでもない。
次に直すための材料です。
実績は、立派な事例だけではない
実績というと、つい大きな成果を想像します。
売上が何倍になった。
申込が何件増えた。
大企業と取引した。
有名な人に依頼された。
もちろん、そういう実績は強いです。
でも、最初からそれを目指す必要はありません。
最初の実績は、もっと小さくていい。
「サービス内容が整理できた」
「発信テーマが決まった」
「提案資料のたたき台ができた」
「次にやることが明確になった」
「頭の中がスッキリしたと言ってもらえた」
こういう変化も、立派な実績です。
特にカタチ舎のような言語化や情報整理の仕事では、相手の頭の中が整理されること自体に価値があります。
形になる前の混乱をほどく。
言葉になっていない想いを、届く形にする。
そこに価値を感じてもらえたなら、それは次に伝えられる実績になります。
感想をもらって、許可を取って、匿名でも紹介できるようにする。
それだけでも、次の人にとって安心材料になります。
まず3人だけ、モニターを募集してみる
実績がなくて止まっている人は、いきなり大きく売ろうとしなくて大丈夫です。
まずは3人だけでいいと思います。
3人に提供してみる。
3人の反応を見る。
3人分の感想をもらう。
3回分、自分の言葉と価格と内容を見直す。
これだけで、かなり見えるものが変わります。
募集文も、最初はシンプルで大丈夫です。
最近、〇〇で困っている方向けに、
〇〇を整理するモニターを始めようと思っています。
まだ検証段階なので、今回は〇名限定で、
モニター価格〇〇円で実施します。
もし近いことで困っていたら、
一度DMで声をかけてもらえると嬉しいです。
完璧な実績ができてから売るのではなく、売ってみるから実績ができる。
この順番に変えるだけで、動き出しやすくなります。
もちろん、怖さはあります。
でも、怖いまま小さく出してみることでしか、見えないものがあります。
最後まで読んでいただき、本当にありがとうございます。
この記事が、「実績がないからまだ無理」と止まっている人の背中を少しでも押せたら嬉しいです。
モニター商品の言葉づくりや募集文を一緒に整理したい方は、X(@murayan_katachi)のDMから気軽に声をかけてください。
小さく売るための一文から、一緒に作っていきましょう。
Author
村上龍平
カタチ舎代表。言葉、生成AI活用、資料・Web制作を行き来しながら、事業の考えを届く形へ整理しています。