「ホームページを作りたいんです」
そう相談してもらうとき、最初に出てくる悩みはだいたい似ています。
何を載せればいいのか分からない。
サービス内容をどう書けばいいのか分からない。
プロフィールはどこまで出せばいいのか分からない。
料金は載せた方がいいのか迷う。
実績が少ないけど、どう見せればいいのか分からない。
これ、めちゃくちゃ自然な悩みだと思います。
特に、ひとり社長や個人事業主の場合、ホームページはただの会社案内ではありません。
自分の代わりに、最初の説明をしてくれる場所です。
でも、ここでいきなり「必要なページ一覧」から考えると、少し苦しくなることがあります。
サービス紹介。
プロフィール。
実績。
料金。
お客様の声。
お問い合わせ。
プライバシーポリシー。
たしかに、どれも大事です。
調べても、だいたいこのあたりの項目が出てきます。
でも、項目を全部そろえたからといって、相談が増えるとは限りません。
大事なのは、何を載せるかだけではなく、どんな順番で読んでもらい、どこで「相談してみよう」と思ってもらうかです。
この「作る前に中身を整理する」という話は、以前書いた ホームページを作る前に、自分の事業コンテキストをまとめておいたほうがいい理由 ともつながっています。
ホームページに必要な情報は、項目リストではなく、相談までの順番から決めた方がいい。
今日は、この話を書いてみます。
ホームページは「全部載せる場所」ではなく、相談前の道案内
ホームページを作るとき、ついこう考えがちです。
せっかく作るなら、全部載せたい。
サービスの説明も入れたい。
想いも書きたい。
実績も見せたい。
料金も、よくある質問も、プロフィールも、ブログも、全部ちゃんと整えたい。
気持ちはめちゃくちゃ分かります。
僕も資料やWeb制作をしていると、情報を全部入れたくなるタイプです。
「これも大事」
「これを言わないと誤解される」
「ここまで説明しないと分かってもらえない」
そう思うんですよね。
でも、見る側は最初から全部読みたいわけではありません。
たいていは、何かしらの困りごとを持って来ています。
「この人は、自分の悩みに合う人なのか」
「相談したら、何をしてくれるのか」
「頼んで大丈夫そうか」
「次に何をすればいいのか」
まず見ているのは、ここです。
つまり、ホームページは百科事典ではなく、道案内に近い。
見る人が迷わずに、
「あ、自分のことかも」
「この人に話してみたら整理されそう」
「まず問い合わせしてみようかな」
と思えるように、順番を作る場所です。
情報をたくさん載せること自体が悪いわけではありません。
でも、最初から全部を見せようとすると、見る人はどこから読めばいいか分からなくなります。
結果として、いいことを書いているのに読まれない。
必要な情報があるのに届かない。
そして、問い合わせまで進まない。
これは、かなりもったいないです。
伝えたいことが多いほど届きにくくなる感覚は、伝えたいことを全部入れるほど、制作物は届かなくなる でも書きました。
全部載ってるのに迷子になるホームページ、あります。
地図が詳しすぎて目的地が分からないやつです。笑
必要な情報はある。でも、順番が決まっていないと弱い
ひとり社長や個人事業主のホームページに載せたい情報は、だいたいこのあたりです。
- 何をしている人・事業なのか
- 誰に向けたサービスなのか
- どんな困りごとを解決するのか
- サービス内容と進め方
- 実績やお客様の声
- 料金や相談の目安
- プロフィールや事業への想い
- よくある質問
- お問い合わせフォーム
- プライバシーポリシー
この項目自体は、かなり王道です。
特別な裏技ではありません。
むしろ、最低限として押さえておいた方がいいものです。
問い合わせフォームで個人情報を受け取るなら、利用目的や取り扱いを示すプライバシーポリシーも必要になります。
オンラインで商品やサービスを販売する場合は、内容によって特定商取引法に基づく表記が必要になることもあります。
このあたりは、事業内容に合わせて確認した方がいいです。
ただ、制作の現場で詰まりやすいのは、項目が分からないことだけではありません。
むしろ、
「その項目を、どの順番で見せるのか」
「どの情報をトップに置くのか」
「どこまで詳しく書くのか」
「問い合わせ前に、何を安心材料として見せるのか」
ここで止まりやすいです。
たとえば、トップページの一番上に代表の想いを長く書く。
それ自体は悪くありません。
でも、見に来た人が最初に知りたいのは、
「で、何を相談できるの?」
かもしれません。
逆に、サービス内容だけを淡々と並べる。
これも悪くありません。
でも、ひとり社長の場合は、
「誰がやっているのか」
「この人に話して大丈夫そうか」
がかなり大事になることもあります。
つまり、必要な情報は同じでも、並べ方で届き方が変わるんです。
ホームページの設計は、情報の有無ではなく、読者の不安が減っていく順番を作ること。
ここを意識すると、ページ構成の考え方が変わります。
まず決めるのは「誰に、どんな相談をしてほしいか」
ホームページの内容を考える前に、まず決めたいことがあります。
それは、
誰に、どんな相談をしてほしいのか
です。
これが決まっていないと、ホームページはすぐに広がります。
誰でも来てほしい。
何でも相談してほしい。
できることは全部見せたい。
そうなると、文章がどんどんぼやけます。
「中小企業向けに幅広く支援します」
「課題に合わせて柔軟に対応します」
「お客様に寄り添います」
こういう言葉が増えていく。
もちろん、嘘ではないと思います。
でも、見る側からすると、自分のことだと感じにくい。
「で、私の悩みは相談していいの?」
となります。
僕自身、カタチ舎を説明するときもここで迷いました。
資料も作れる。
ホームページも作れる。
AI活用も見られる。
事業の壁打ちもできる。
言語化も手伝える。
できることを並べると、便利そうには見えます。
でも、便利そうな人は、意外と相談されにくいことがあります。
何を頼めばいいか分からないからです。
多機能すぎるリモコン、逆に使えない問題ですね。笑
だから、最初に入口を決める。
たとえば、カタチ舎なら、
「想いや考えはあるけど、言葉や資料にまとまらない人」
「ホームページや営業資料を作る前に、まず事業の中身を整理したい人」
「生成AIを使いたいけど、自分の仕事のどこに使えばいいか分からない人」
こういう人に相談してもらいたい。
ここが決まると、トップページに書く言葉が変わります。
サービス説明の順番も変わります。
事例の見せ方も変わります。
問い合わせ前に必要な安心材料も変わります。
最初に考えるべきなのは、ページ数ではありません。
どんな相談が来たら嬉しいか。
そこから逆算した方が、ホームページは作りやすくなります。
トップページは、詳しい説明より「入口の安心感」を作る
トップページは、全部を詳しく説明する場所ではありません。
もちろん、概要は必要です。
でも、最初に作りたいのは「入口の安心感」です。
この人は何をしているのか。
自分の悩みに関係がありそうか。
どういう温度感で相談できそうか。
どこを見れば詳しく分かるのか。
次に何をすればいいのか。
ここが分かると、見る人は先に進みやすくなります。
逆に、トップページの冒頭でいきなり詳しすぎる説明が始まると、読む側は少し重く感じます。
特にひとり社長のサービスは、最初から専門用語を並べるより、
「この人、話を聞いてくれそう」
「自分の状況を分かってくれそう」
と思ってもらう方が大事な場合があります。
たとえば、カタチ舎であれば、いきなり「情報設計」「生成AI活用」「Web制作」と並べるだけではなく、
「頭の中にあることを、届く形に整理する」
という入口を作る。
そのうえで、
言葉にする。
仕組みにする。
カタチにする。
というサービスの流れを見せる。
これなら、見る人は自分の状態とサービスをつなげやすくなります。
トップページは、詳しい説明の置き場というより、迷っている人の肩を少し下げる場所です。
「ここを読めば分かりそう」
「この人に話してもよさそう」
そう思ってもらえたら、次のページに進んでもらいやすくなります。
料金・実績・プロフィールは、比較ではなく不安を減らすために置く
ホームページに載せる情報の中で、迷いやすいのが料金、実績、プロフィールです。
料金は載せた方がいいのか。
実績が少ない場合はどうするのか。
プロフィールはどこまで詳しく書くのか。
これも正解は一つではありません。
ただ、僕はこの3つを「不安を減らす情報」として考えると整理しやすいと思っています。
料金は、安さを見せるためだけのものではありません。
相談前の心理的な不安を減らすためのものです。
「だいたいどのくらいかかるのか」
「無料相談のあと、いきなり高額な提案をされないか」
「自分の予算感で相談していいのか」
ここが分かるだけで、問い合わせのハードルは下がります。
実績も、すごさを見せびらかすためだけではありません。
「この人は実際に誰かを支援している」
「自分と近い悩みの人も相談している」
「こういう流れで進めてくれる」
そういう安心につながります。
実績が少ない場合でも、支援事例、制作物、モニターの声、過去の経験、考え方の記事など、見せられる材料はあります。
プロフィールも同じです。
ひとり社長の場合、プロフィールは履歴書ではありません。
「なぜこの人がこの仕事をしているのか」
「どんな価値観で関わってくれるのか」
「話してみたら合いそうか」
を見る場所です。
だから、肩書きや経歴だけでなく、今の仕事につながる背景を書く。
完璧な経歴を見せるより、相談者が安心できる文脈を見せる。
ここが大事だと思っています。
料金、実績、プロフィールは、自分を大きく見せるためではなく、相手の不安を一つずつ減らすために置く。
そう考えると、何を書くべきかが少し見えてきます。
問い合わせフォームまでの小さな導線を作る
ホームページのゴールを「問い合わせ」と考えるなら、問い合わせフォームは最後に置けばいい。
そう思いがちです。
でも、実際にはフォームだけ置いても問い合わせは増えにくいです。
大事なのは、フォームまでの小さな導線です。
たとえば、記事を読んだ人が、
「自分も整理した方がよさそう」
と思う。
そこで関連するサービスページを見る。
サービスページで、
「こういう流れで進むのか」
と分かる。
料金ページで、
「まず無料相談で話せるのか」
と安心する。
最後に問い合わせフォームへ行く。
こういう流れがあると、問い合わせは自然になります。
逆に、どのページにも同じように「お問い合わせはこちら」とだけ置いていると、見る人は何を相談していいか分からないままです。
フォームの前に必要なのは、背中を押す言葉です。
「ホームページを作る前に、何を載せるべきか整理したい」
「サービス内容を言葉にしたい」
「資料やWebにする前の情報整理を相談したい」
こういう相談内容の例があるだけで、フォームに進みやすくなります。
問い合わせは、勇気がいる行動です。
特に初めての相手に連絡するのは、少し緊張します。
だからこそ、
「こんな状態でも相談していいんだ」
と思える導線を作る。
これは、デザイン以上に大事なことがあります。
最初から完璧なホームページにしなくていい
ここまで書くと、
「結局、考えることが多すぎるやん」
と思うかもしれません。
たしかに多いです。
ホームページは、サービス内容、言葉、実績、導線、問い合わせ、法務まわり、デザイン、SEO。
いろんなものが絡みます。
でも、最初から全部を完璧にしなくて大丈夫です。
むしろ、最初から完璧を目指すと、公開できなくなることがあります。
まずは、最低限でいいと思っています。
何をしている人なのか。
誰に向けたサービスなのか。
どんな相談ができるのか。
どう進めるのか。
だいたいの料金感。
誰がやっているのか。
問い合わせ方法。
プライバシーポリシー。
このあたりが整えば、まずは世の中に置けます。
そのあとで、実績を足す。
お客様の声を足す。
よくある質問を足す。
ブログを書いて検索入口を増やす。
サービスページを分ける。
導線を改善する。
ホームページは、一回作って終わりではありません。
出してから育てていくものです。
だから最初に必要なのは、完成度100点のページではなく、相談につながる仮説です。
誰が見て、何を感じて、どこへ進むのか。
その順番を作って、まず公開する。
反応を見て、直していく。
この方が、ひとり社長のホームページには合っていると思っています。
必要な情報より先に、相談までの流れを描こう
ひとり社長や個人事業主のホームページに必要な情報は、たしかにあります。
サービス内容。
プロフィール。
実績。
料金。
問い合わせ。
プライバシーポリシー。
これらは、ちゃんと整えた方がいいです。
でも、もっと大事なのは、それらをどう並べるかです。
見る人が、
「自分のことだ」
と思う。
「この人は何をしてくれるのか」
が分かる。
「相談しても大丈夫そう」
と感じる。
「まず何を送ればいいか」
が分かる。
この順番があると、ホームページはただの情報置き場ではなく、相談前の道案内になります。
ホームページは、きれいに情報を置く場所ではなく、相手が安心して次の一歩を踏み出すための導線。
この導線は、紹介されるときの言葉にも近いです。詳しくは 紹介される人は、説明が短い にも書いています。
もし今、ホームページを作りたいけど何を載せればいいか分からないなら、まずはページ一覧を作る前に考えてみてください。
誰に相談してほしいのか。
その人は、最初に何を不安に思っているのか。
どんな情報があれば安心するのか。
最後に、どんな言葉があれば問い合わせしやすいのか。
ここが見えると、必要な情報は自然に決まっていきます。
最後まで読んでくださって、本当にありがとうございます。
カタチ舎では、ひとり社長や小規模事業者の方に向けて、事業の言語化、生成AI活用、資料・Web制作までを一緒に整理しています。
「ホームページを作りたいけど、何を載せればいいか分からない」
「サービス内容を言葉にするところから相談したい」
「問い合わせにつながる流れを一緒に考えたい」
そんな方は、お問い合わせページ から気軽に声をかけてください。
まずは、頭の中にあることを一緒に整理するところから始めましょう。
Author
村上龍平
カタチ舎代表。言葉、生成AI活用、資料・Web制作を行き来しながら、事業の考えを届く形へ整理しています。