ホームページを作ったのに、問い合わせが来ない。
これは、かなりしんどい悩みだと思います。
せっかく時間をかけて作った。
サービス内容も載せた。
プロフィールも書いた。
問い合わせフォームも置いた。
それなのに、ほとんど反応がない。
こうなると、
「デザインが悪いのかな」
「文章が足りないのかな」
「そもそも自分のサービスに需要がないのかな」
と、いろんな方向に不安が広がります。
でも、ホームページから問い合わせが来ない理由は、必ずしも「見た目が悪い」だけではありません。
もちろんデザインも大事です。
文章も大事です。
SEOも大事です。
ただ、それ以前に、見る人が相談まで進むための流れが見えなくなっていることがあります。
前回の ひとり社長のホームページに必要な情報 でも書いたように、ホームページは情報を並べる場所というより、相談前の道案内です。
道案内が分かりにくいと、見る人は迷います。
迷うと、問い合わせまでは進みません。
問い合わせが来ないホームページは、情報不足ではなく、相談前の迷いが残っていることが多い。
今日は、この話を書いてみます。
問い合わせが来ないのは、サイトが悪いだけではない
ホームページから問い合わせが来ないと、まずサイトそのものを疑いたくなります。
色が古いのかな。
写真が弱いのかな。
文章が硬いのかな。
もっとおしゃれにした方がいいのかな。
もちろん、見た目の印象は無視できません。
読みづらいサイト、スマホで崩れているサイト、何のサービスか分からないサイトは、それだけで離脱されやすくなります。
でも、問い合わせが来ない理由を全部デザインのせいにすると、少し遠回りになることがあります。
なぜなら、問い合わせは「見た目が良いから押されるボタン」ではないからです。
問い合わせは、見る人がこう思ったときに起きます。
この人は、自分の悩みに関係がありそう。
相談したら、話が前に進みそう。
自分の状況でも相談してよさそう。
問い合わせた後の流れがなんとなく分かる。
つまり、問い合わせの手前には、納得と安心があります。
ここが足りないまま、デザインだけ整えても、反応は大きく変わらないことがあります。
見た目はきれい。
でも、何を相談していいか分からない。
実績は載っている。
でも、自分の悩みに合うか分からない。
サービス内容はある。
でも、問い合わせた後に何が起きるか分からない。
こういう状態だと、見る人は最後の一歩を踏み出しにくい。
だから、問い合わせが来ないときは、まず問いを変えた方がいいと思っています。
「サイトのどこが悪いか」ではなく、
「見る人は、どこで迷っているのか」
ここから見直した方が、改善の方向が見えやすくなります。
誰に向けたページかがぼやけている
問い合わせが来ないホームページで、よくあるのが「誰に向けたページなのか」がぼやけている状態です。
これは、サービスをやっている側からすると意外と気づきにくいです。
なぜなら、自分の中では分かっているからです。
誰に何をしているのか。
どんな相談が多いのか。
どんな人と相性がいいのか。
どんな悩みなら力になれるのか。
でも、見る人はそれを知りません。
初めてホームページに来た人は、こちらの前提を持っていません。
だから、最初にこう感じます。
これは自分向けのサービスなのか。
自分の悩みを相談していいのか。
個人でも頼めるのか。
小さい事業でも相談できるのか。
まだ考えがまとまっていない段階でも大丈夫なのか。
ここが分からないと、読む人はページから距離を取ります。
たとえば、
「経営支援をします」
「Web制作をします」
「AI活用を支援します」
という言葉だけだと、広すぎて自分ごとにしにくいことがあります。
でも、
「ひとりで事業を進めているけれど、サービスの説明や問い合わせ導線がまとまらない方へ」
と書かれていたら、対象者はかなり絞られます。
見る人は、
「あ、自分のことかもしれない」
と思いやすくなります。
ホームページでは、すべての人に向けようとすると、逆に誰にも届きにくくなります。
対象を狭めるのは、可能性を減らすことではありません。
相談してほしい人が、自分のページだと分かるようにすることです。
このあたりは、ホームページを作る前に、自分の事業コンテキストをまとめておいたほうがいい理由 ともつながります。
問い合わせが来ないときは、まずトップページやサービスページの冒頭を見てみる。
そこに「誰の、どんな困りごとに向けたものか」が出ているか。
ここを確認するだけでも、改善点はかなり見えてきます。
相談前の不安が残っている
問い合わせボタンの前で、見る人は意外とたくさん考えています。
問い合わせたら、すぐ契約を迫られるのかな。
料金はどのくらいかかるのかな。
まだ考えがまとまっていないけど大丈夫かな。
自分の規模でも相談していいのかな。
断りづらくならないかな。
こういう小さな不安が残っていると、人は問い合わせを後回しにします。
そして、後回しになった問い合わせは、だいたいそのまま消えます。
だから、ホームページでは「何ができますか」だけでなく、「相談しても大丈夫そう」と思える情報も必要です。
料金の目安。
初回相談の流れ。
相談できるテーマ。
よくある相談例。
支援の進め方。
無理に契約を迫らないこと。
こういう情報があると、見る人の不安は少しずつ減ります。
ここで大事なのは、すごさを見せることだけに寄せないことです。
実績をたくさん並べる。
専門性を強く出す。
大きな成果を見せる。
これも大事です。
でも、それだけだと、見る人によっては逆に距離を感じることがあります。
「自分みたいな小さい相談で連絡していいのかな」
と思ってしまうからです。
特に、ひとり社長や個人事業主向けのサービスでは、すごさと同じくらい、相談しやすさが大事です。
相談前の不安を減らす情報は、派手ではありません。
でも、問い合わせ導線ではかなり効きます。
見る人は、情報量ではなく安心材料を探しています。
その安心材料がページの中にあるかどうか。
ここを見直すだけで、問い合わせの手前の詰まりが見えてきます。
次に何をすればいいかが小さく設計されていない
ホームページには問い合わせボタンがある。
でも、問い合わせが来ない。
この場合、ボタンがあるかどうかだけでなく、そこまでの流れを見た方がいいです。
見る人は、いきなり問い合わせボタンだけを見て押すわけではありません。
だいたいは、ページを読みながら少しずつ気持ちが動きます。
何をしている人なのか。
自分に関係がありそうか。
どんな実績があるのか。
料金はどのくらいか。
相談すると何が起きるのか。
ここまで読んで、ようやく問い合わせを考えます。
なのに、ページの途中に次の行動がないと、読者は止まります。
サービスページを読んだあと、どこに行けばいいのか。
料金を見たあと、何を確認すればいいのか。
実績を見たあと、相談していいのか。
ブログ記事を読んだあと、関連するサービスページへ進めるのか。
こういう小さな導線がないと、問い合わせボタンはページの端に置かれた飾りになります。
CTAという言葉があります。
Call To Action。
行動を促す場所です。
でも、これはただ「お問い合わせはこちら」と何度も置くことではありません。
読む人の状態に合わせて、次に進みやすい小さな行動を用意することです。
たとえば、記事の途中なら、
「まずは自分の相談内容を整理したい方へ」
サービスページの後半なら、
「まだ具体的でなくても、壁打ちから相談できます」
料金ページなら、
「予算感が合うかだけでも相談できます」
このように、相手の不安や温度感に合わせて、次の一歩を小さくする。
問い合わせが来ないホームページは、ボタンが足りないというより、押す理由と押していい安心感が足りないことが多いです。
読まれる順番と問い合わせ導線がつながっていない
ホームページは、ページ単体で見ると問題がなくても、全体の流れで見ると詰まっていることがあります。
トップページはきれい。
サービスページもある。
料金ページもある。
ブログもある。
問い合わせフォームもある。
でも、それぞれが別々に置かれているだけ。
この状態だと、見る人は自分で道を探さないといけません。
そして、多くの人はそこまで頑張って探しません。
だから、ホームページでは「読まれる順番」を考える必要があります。
ブログから来た人は、どこへ進むのか。
トップページから来た人は、まず何を見るのか。
料金を見た人は、次に何を知りたいのか。
実績を見た人は、どんな不安が残るのか。
問い合わせフォームの前に、何を読んでおくと安心できるのか。
この流れがつながっていると、問い合わせまでの心理的な距離が短くなります。
逆に、流れが切れていると、どれだけ良い情報があっても、問い合わせにはつながりにくい。
これは、制作物全般にも近い話です。
以前、伝えたいことを全部入れるほど、制作物は届かなくなる でも書きましたが、情報は多ければいいわけではありません。
大事なのは、読む人が理解しやすい順番になっているかどうかです。
ホームページも同じです。
ページを増やす前に、今あるページ同士がつながっているかを見る。
記事、サービス、料金、実績、問い合わせ。
それぞれが、相談までの一本の線になっているか。
ここを整えると、ホームページは単なる情報置き場ではなく、相談前の案内役になります。
まず直すなら、入口・不安・次アクションの3つ
問い合わせが来ないとき、やれることはたくさんあります。
デザインを直す。
文章を書き直す。
SEO記事を増やす。
実績を追加する。
フォームを改善する。
写真を変える。
どれも意味があります。
でも、最初から全部やろうとすると、また止まります。
まず見るなら、僕はこの3つでいいと思っています。
1つ目は、入口。
誰に向けたページなのか。
何を相談できるのか。
自分向けだと分かる言葉になっているか。
2つ目は、不安。
料金、進め方、相談できる範囲、初回相談の流れが分かるか。
問い合わせ前の怖さを減らせているか。
3つ目は、次アクション。
読んだあと、どこへ進めばいいか。
問い合わせまでの一歩が小さくなっているか。
この3つを整えるだけでも、ホームページの印象はかなり変わります。
完璧なサイトにする必要はありません。
でも、見る人が迷わず、安心して、次に進める状態にはした方がいい。
ホームページから問い合わせが来ないときは、まず自分を責めなくて大丈夫です。
需要がないと決めつけるのも早いです。
たぶん、まだ道案内が足りないだけかもしれません。
情報を増やす前に、迷いを減らす。
説明を増やす前に、相談までの順番を整える。
それだけで、ホームページは少しずつ「読まれる場所」から「相談につながる場所」に変わっていきます。
カタチ舎では、ホームページそのものを作る前の言語化や、問い合わせまでの導線整理も一緒に行っています。
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Author
村上龍平
カタチ舎代表。言葉、生成AI活用、資料・Web制作を行き来しながら、事業の考えを届く形へ整理しています。